エレキギターの歴史において欠かせない存在である、いわゆる「バースト」と呼ばれる1958年から1960年にかけて製作されたGibson社のLes Paul。Jimmy Page、Eric Clapton、Gary Mooreなど、数え切れないほどの偉大なプレイヤーが愛したこの名機は、音楽シーンに多大な功績を残してきました。その名演で聴かれるトーンは他に代えがたいものであり、ヴィンテージの息吹を追求すべく、本家Gibsonをはじめ各ブランドが、製造方法・木材・パーツに至るまで日々研究を重ねています。
今回ご紹介させていただきますのは、そのGibson Custom Shopが2017年に製作した1960 Les Paul Standard Reissue、通称R0です。1958年、1959年と続いたオリジナル・バースト最終年となる1960年仕様を再現したモデルで、最大の特徴とも言えるのが、59年モデルと比較して薄く仕上げられたスリムなネックシェイプ。しっかりとした握り応えを持つR8、R9とはまた異なり、コードワークから速いフレーズまでストレスなく対応できる高いプレイアビリティを備えており、ヴィンテージスペックのレスポールが欲しいものの太いネックが苦手という方からも根強い人気を誇るモデルです。
本個体はさらにHand Selectの選定個体。ボディトップは派手なフレイムを前面に押し出したタイプというよりも、柾目方向へ伸びる美しい木理と、角度によって淡く浮かび上がるフィギュアドの表情が魅力的な一本です。カラーはHand Select書類の「GL」表記、ならびに付属タグのVOS表記から、Green Lemon / VOS仕様。赤味を抑えたGreen Lemonのカラーリングが非常によくマッチしており、いかにもヴィンテージバーストを彷彿とさせる渋いルックスに仕上がっています。また現在、細かなウェザーチェックが生じており、新品時のVOSによる落ち着いた質感に加え、年月を経た個体ならではの自然な表情が楽しめます。後加工によって強くエイジドされたモデルとはまた異なる、実際の使用と経年によって育ったルックスも本機の大きな魅力です。
木材構成はフィギュアドメイプルトップ、1Pマホガニーバック、マホガニーネック、ローズウッド指板という王道のLes Paul Standard仕様。ネックジョイントにはディープジョイント方式を採用しており、60年仕様らしいスリムなネックシェイプに加え、ナット幅は約43mm、ヘッド角は17度。ミディアムスケール、22フレットという伝統的なLes Paulの基本構成を踏襲しています。ハードウェアにはABR-1ブリッジ&ストップテイルピースを採用。重量は3.94kgと、レスポールとしては扱いやすいウェイトに収まっております。前オーナー様もトップの杢の派手さではなく、サウンドとウェイトを重視して本機を選定されたとのことで、Hand Selectという背景を含めても、単純に見栄えの良いトップ材を選んだだけではなく、楽器としての鳴りやバランスを重視して選ばれた一本であることが本機の大きな魅力と言えるでしょう。
ピックアップにはGibson Custombuckerをフロント/リアともにカバードにて搭載。PAFサウンドを追求したヴィンテージスタイルのハムバッカーで、レスポールらしい太く粘りのある中低域を持ちながら、ピッキングに対するレスポンスと輪郭の良さを併せ持ったサウンドをアウトプットしてくれます。コントロールキャビティ内にはCTSポット、Bumblebeeコンデンサを使用したハンドワイヤード・サーキットを採用。フロントではウォームで艶のある太さを持ちながらも過度に籠らず、リアでは歯切れの良いアタックと抜けを持ち、クリーンからクランチ、しっかりとドライブさせたサウンドまで、ピッキングニュアンスに対して気持ち良く追従してくれます。
また、60年仕様ならではのスリムなネックと3.94kgという扱いやすいウェイトも相まって、太めのネックを持つR8、R9とはまた異なる軽快な演奏性も本機ならでは。王道のブルース、クラシックロックはもちろん、ハードロックや現代的なプレイスタイルまで幅広く対応してくれます。前所有者様もサウンドを重視して選定・購入されたという一本ですので、ルックスだけではなく、ぜひ実際に弾き込んでいただきたいプレイヤーズギターです。
状態につきましては、上記の通りボディバック塗装全体にウェザーチェックが確認できるほか、ボディバックのエンド付近を中心に打痕、全体的なスレ、パーツの経年変化等の使用感がございます。ウェザーチェックにつきましては後加工によるエイジドではなく、経年によって自然に生じたものとなり、本機のGreen Lemonカラーとも相まって非常に雰囲気の良いルックスとなっております。パーツにつきましてはペグに交換歴がございますが、その他につきましては当店確認範囲ではオリジナルの状態を保っております。ピックアップにつきましても交換された形跡は確認されず、オリジナルのCustombuckerをフロント/リアともに搭載しております。フレットにつきましては恐らく過去に一度すり合わせが行われているものと思われ、現状の残りは約6~7割程度。ネック状態も演奏上問題なく、トラスロッドにつきましても締め・緩め方向ともに調整余裕をしっかりと確認済みですので、今後も安心してお使いいただけます。付属品につきましても充実しており、Gibson Custom Shop認定証、Hand Select関連書類を含む新品時付属品一式、オリジナルハードケースが付属致します。
近年ではHistoric系Les Paulの中古相場そのものが大きく上昇しており、Hand Select仕様をはじめ、内容の良い個体については以前のような価格帯ではなかなか見つけにくくなってきました。本機につきましても、Hand Select個体であることや3.94kgという扱いやすいウェイト、60年仕様ならではのプレイアビリティ、付属品の充実度などを踏まえれば、コンディションを考慮したとしても65万円前後の価格設定であっても決して不自然ではない内容かと思います。
そのような一本ではございますが、今回は前オーナー様のご厚意もあり、548,000円という非常に魅力的な価格にてご案内させていただくこととなりました。 しっかりと弾き込まれたことで生まれた泥臭いルックスも含め、単に安さだけを売りにした一本ではなく、サウンド、プレイアビリティ、そして価格まで含めて非常にバランスの取れたR0です。
状態の良いコレクターズピースというよりも、気兼ねなく弾ける本格的なHistoric Les Paulをお探しだった方には、特におすすめしたい一本です。現在の相場感を考えても非常にお買い得感のある条件となっておりますので、お気になりました方はぜひお早めにお問い合わせください。下取りのご相談もお待ちしております。
为了获得更好的访问体验
请点击右上角按钮
选择“在浏览器中打开”