今年に入り、当店担当が山口県宇部市にてギター製作を行っているProvisionの工房現地を訪問し、木材選定をさせて頂きました。
今回オーダーしたのは、ラッカー塗装を採用した伝統の2パターン。
そのうちの一本は1950年代を彷彿とさせるアッシュメイプルという王道スペックです。
ルックスはシンプルで、派手さではなく細部の質感やシルエットで魅せる、伝統的でフォーマルなギターとなりましたが、こだわったのは姿形だけではございません。
完成品を手に取って音を出した時の第一印象は、とにかく音が太いこと。
低音弦にはどっしりとした芯とハリを感じさせつつ、高音弦は埋もれることなく艶やかに抜けていく、理想的なバランス感。
歯切れの良いアタック、乾いた響き、芯のあるミッド、そしてタイトな低音。
多くのプレイヤーが思い描く「この色のギターサウンド」を体現できたのは、より軽量なアッシュ材を使用できたことによると感じております。
ネックシェイプにはオーソドックスなNormal Uを採用しており、握り込んだ際の安心感がありながら決して太すぎず、コードワークからリードプレイまで自然に切り替えられる絶妙な仕上がりです。
Provisionならではの高い木工精度によって、生鳴りの良さはもちろん、アンプを通した際にも木材本来のポテンシャルを存分に感じていただける一本に仕上がっていると自負しております。
担当者自身が自信を持っておすすめできる、福岡ミーナ天神店オーダーの一本です。
この機会に、是非お試し下さい。
~以下メーカー説明文です~
日本国内でギターの製作といえば長野県。そういった印象を抱いている方は多いのではないでしょうか。
長野県は、FujigenやDeviser(Bacchus/Momose)を始めとして、SugiやT's Guitarsなど国内の有力どころが数多く集まっている土地ではございますが、国内のギターブランドは日本各地にございます。
このProvisionは本州の最西端にあるブランドで、山口県宇部市にて1988年より10人以下の少人数でギターの生産をし続けております。
元々Provisionは国内でも数少ない、フルオーダーの対応をしているギター工房です。(現在も受け付けております)
フルーオーダーは、ギタリストならば誰もが一度は憧れる夢の一つではありますが、ギターの製作側からしてみれば非常に厄介な案件です。
フルオーダーの特性上ギターの形状はユニークなものが多く、治具等といったギター製造に必要な型を1から作り上げる必要がございます。
しかもそれは1本の為に製作したものである為流用出来ず、その一度しか使う事がありません。
さらに、ギターの形状や木材のスペック、電装系等といった多様な要素の関係上サウンドは大きく変化します。
もしもプレイヤーが理想としているサウンドに予想通りなったとしたならばそれ以上に嬉しい事はありませんが、まずそのような事は起き得ません。
フルオーダーで理想のスペックを求める夢はあれど、プレイヤーの理想のサウンドとかけ離れたオーダー内容ならばメーカー側がアドバイスをし、その上で作りたいギターのブラッシュアップを行います。
こういった、厄介な案件が多いからこそ殆どのブランドはセミオーダーのみの対応となってしまうのですが、プレイヤー目線でプレイヤーの為にギターを製作する事を理念として掲げて来たProvisionはフルオーダーを創業開始以来受け続けてきました。
Provisonはそういった、人の夢を叶える為にギターを製造し続けた事で、職人の腕やノウハウ、経験は他ブランドの職人と比べても卓越した水準へと成長しました。
最高水準の技術を持ち、プレイヤー目線に寄り添ったアドバイスを的確に行う事が出来るProvisionだからこそ、山口県という、ギターメーカーとしては不利な立地でありながらも多くのプレイヤーに愛されてきました。
今でこそ知名度が高くなりましたが、彼らの理念や信念は今なお変わる事無く続いております。
それはフルオーダーモデルだけに限らず、セミオーダーやレギュラーラインに於いても全力を尽くし、プレイヤー目線の楽器を作り続けております。
数多の夢を叶え続けて来たProvisionが世に送り出すギターを是非一度お手に取って頂きたいです。
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