■Phantom EVR #2 Cliffs
●Phantom fxとLeqtique (EVR)による、15年ぶりのコラボレーションによって生まれた新たな記念碑的ペダル。
Phantom fxが持つオルタナティブな音作り、ヴィンテージテイストの強い構造と、Leqtique EVRが持つ独自性の高い回路設計、
先進的な内部構造が融合した、過去に例を見ないペダルです。
このCliffsは、真空管アンプのような絶妙なコンプ感と、非常に豊かな倍音感が特徴のディストーションペダルです。
過去にエフェクター類に使用された例のないMOSFET(増幅素子)を4石使用した、
完全オリジナル設計のディスクリート回路によって、このCliffsの音色が形作られています。
優れたFuzz Face、Dumbleアンプの音色を形容する際、「歌うような倍音、音色」という言葉を聞くことがありますが、
まさにその特徴がこのCliffsの音色にも存在します。
●3つのノブは左からVolume、Treble、Gain、黒い小さなノブはLow Cut。合計で4つのコントロールを具えています。
Volumeで作れる音量は大きく、必要にして十分な範囲をしっかりとカバーします。
Gainで得られる最大の歪み量はクラシックハイゲインの範囲で、モダンハイゲインの域はカバーしていませんが、
しっかりと歪み切ります。Treble、Low Cutの効きは必要と思われる範囲に収められており、
極度に効くものではありませんが、音色を調整するにあたっての必要な役割をこなします。
内部の基板部にはMid Cutトリマーが装備されています。
例えば、リハーサルスタジオに常設されているMarshallアンプのミドルと被るような帯域を除去できるような
ヴィジョンのコントロールとなります。
●表面にはShun Nokina氏(Leqtique EVR)がフランス革命をテーマにハンドペイントで描くSwirl、
その上に戸高賢史氏(Phantom fx)がデザインしたステンレス製のプレートが配され、
まさに豪華絢爛と言える外装が完成しています。
●ペダルの内部でも、Leqtique EVRとPhantom fxの個性が見事に融合しています。
基板部をPhantom fxがポイント・トゥ・ポイントで製作し、
その基板をLeqtique EVRの精密なフォーマットに組み込むことで、完成しています。
Cliffsは当初、真空管アンプらしい質感の再現を極めようとして設計されたペダルでした。
反応性を真空管アンプに近づけるため、回路にはダイオードクリッピングを使っていません。
回路上に配された、4つのMOSFETの増幅自体から生まれる極めて自然なコンプ感、そして圧倒的な量の倍音は、
ダイオードクリッピングの回路では到底得られず、それがこのCliffsを説明する上で最も重要な特徴となります。
冒頭にもある通り、歌い上げるような倍音、サステインがこのCliffsの魅力であり、
特にソロトーンを弾くに非常に優れています。
アタックからサステインまで、まるで管楽器のような倍音、帯域が実音に乗り、
アンサンブルでの圧倒的な抜けの良さを想像させます。
また、歪みエフェクターらしからぬ、絶妙なコンプ感は、このCliffs以外のペダルで感じ得ることことはありません。
歪みの質感は少しファズ的な特徴もある、荒めのもので、
ダイオードクリッピングを用いたディストーションのようなキメ細かなドライブサウンドとは一線を画す、
有機的で本質的な太さのあるドライブサウンドです。
ディストーションといえば、RAT、DS-1、Distortion+などの古典的名機から、
Riot、Diablo、BE-ODなどの現代のヒット作まで、数々のモデルが存在しますが、このCliffsはそれらのどれとも異なります。
多くの人が想像するディストーションが持つのソリッドな質感、音色の直進性に、
ファズの有機性が混じった唯一無二のドライブサウンド。
ファズ/ディストーションと呼ばれるようなペダルもありますが、やはりそれらとも大きく音色は異なります。
単音を弾いたとしても全音域に渡って太く、同時に巻弦とプレーン弦の質感を描き出す再現性も兼ね備えています。
タッチニュアンスの再現性、ギターボリュームへの追従性もあり、ギターボリュームを絞ることでクリーン、
クランチサウンドを作ることも可能です。
同時発売のPhantom EVR “Bleu OD”との相性も抜群に良く、2台を同時に使用した際はより大きな歪み量、
そして有機的なサステイン、倍音感を得ることが可能です。
このCliffsの音色を文章で説明することはとても難儀です。
なぜなら、他に似ているペダルが無く、文章から音色を想像することが難しいからです。
〜〜系のペダル、〜〜に似ている、と説明できたら、どんなに楽だったか。
しかし唯一、Dumbleアンプの伸びやかなディストーションサウンドには近しいものがあると、
設計中の戸高さん、Nokinaさんとの間で話題にあがりました。
私自身も複数のDumbleアンプを弾いた経験がありますが、後期のDumble ODSにある抜けの良い倍音感は、
このCliffsにも共通している要素であるように感じます。
Dumbleアンプを「歌うようなトーン」と評する方がいらっしゃいますが、
このCliffsもまた、歌うようなトーンを持っています。
また、他人が弾いているのを少し遠くから聴くと、それはまるで管楽器にも通じるようなソロトーンであることもありました。
これらがCliffsの音色を伝えるヒントになれば幸いです。
兎にも角にも、両ブランドのコラボレーションによって生まれたのが「ただ良い音のするペダル」ではなく、
こういった全く新しいものであったことには、とても感銘を受けました。
Bellsなどの過去のペダルを復刻することは、あるいは簡単だったかもしれません。
しかし両ブランドは、新しい素子、新しい回路、新しいデザインに挑戦することに一切の迷いがありませんでした。
過去にすがるのではなく、徹底的に新しいものを追う。
そういった両ブランドの姿勢を表したペダルが、今回のCliffs、Bleu ODの本質です。
CULT 細川
※表面の模様は個体ごとに異なります。表面に小さな気泡などがある場合がございます。
ハンドメイド、ハンドペイントで作られている製品のため、ご了承ください。
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