トップの杢目が自然的な分、音が独特で不均一だからこそ出る音色に色気を感じる一本です。
【個体に関するスタッフのコメント】
こちらの個体に関しましては000-28の個体の中でも独特な音色を放つ個体です。
トップのスプルースは特有のナチュラルな木肌が採用されています。
均一な柾目ではなく、わずかに表情の変化を感じるグレインが広がり、
“木そのものの生命感”をそのまま閉じ込めたような、素朴で温かな印象です。
新品ながらもどこか経年したような深みを感じさせ、
弾き込むほどに音と見た目が馴染んでいく過程を楽しめる個体。
こうしたトップ材は、軽い反応と柔らかいトーンを持ち味としており、
000ボディならではの繊細なタッチレスポンスを、素直に引き出してくれます。
サイド&バックには、締まりのあるローズウッド材が使用され、
トップの軽やかさと低音の艶が心地よく混ざり合うバランスも魅力的です。
000ボディらしいレスポンスの速さと繊細なニュアンスを持ちながらも、
この個体は音の整いすぎない自然な響きが印象的です。
音に関してはストレートに弾き出すよりも、指の力加減やコードワークのクセを活かして弾いたときに、
一音ごとの表情が変わり、プレイヤーの個性をそのまま音に映し出すような味わいを見せてくれます。
すべての弦を均一に鳴らすというよりも、
あえて少し“鳴りきらない弦”が混ざることで生まれる有機的なゆらぎが心地よく、
それがまるで人間の呼吸のような自然なグルーヴ感を生み出します。
近年のハイファイなサウンドとは異なり、
この000-28は弾き手のニュアンスによって完成するアコースティックトーンを持つ1本。
長く弾き込むほどに、自分の演奏スタイルと共鳴していく…
そんな“育てる楽しみ”を味わえるギターです。
【モデル説明】
000-28がMartinのラインナップに初登場したのはドレッドノート登場の29年前、1902年。
当時は特別モデルとして製作された000-28は当時のメインサイズと言える
0(シングルオー)、00(ダブルオー)サイズよりも一回り大きく
迫力のある響きを持ったボディサイズとして製作。
その後ドレッドノートサイズの登場と共に、
アコースティックギターの大型化と大きな音量を求めるプレイヤーの声に
こたえる形で000-28の生産本数も徐々に増えていきます。
1992年の【アンプラグド アコースティック・クラプトン】
の影響が大きく、一気に人気モデルにまで登りつめました。
くびれが強く抱えやすい、ショートスケールの強すぎない弦のテンション感。
さらに中高音域のクリアな響きを持つ000-28の魅力が多くのギタープレイヤーに
再認識されたことでアメリカ国内だけでなく日本でも人気が高まりました。
近年ではD-28の人気の座を脅かす人気を見せている000-28。
適度な抱えやすさと安定感のある低音、クリアな中音域、深い残響感と併せて、
エイジングトナー、ヘリンボーントリム、オープンギアのクロームペグにより
ヴィンテージスタイルを彷彿とさせる魅力的な外観に仕上がっています。
ナット幅は44.5ミリのModified Low OvalHigh Performance Taperというものを採用。
ローポジションからハイポジションまで幅の変化が少ないネックとなっており、
どのポジションでも安定したフィンガリングを可能にしました。
ブレーシングにはスキャロップド加工を施してあり、初期段階から広がりあるサウンドを体感いただけます。
ギターの仕様に関しましても王道の組み合わせ、
トップ スプルースにサイド&バック ローズウッドのオール単板。
2018年からトップがあめ色に見えるエイジングトナーを着色し、
ピックガードも黒から人気の高かったべっ甲のピックガードに変更をし、ルックス的にも人気が高くなりました。
指板はストライプドエボニー(縞黒檀)はマーブル模様が、一つ一つの個体に個性を感じます。
000-28はフォワードシフテッドになっていない分、スキャロップドブレーシングに大きな音の要因が出ており、
高音がしっかりと際立つような鈴なりのサウンドが際立つような音色となっております。
2018年の仕様からヘリンボーンのボディインレイがついているのは本当にありがたく、
Martinファンの欲しかったルックスにちゃんとなっているのが嬉しいところです。
フィンガーピッキングで演奏する方にとって、000-28は最高の憧れだとは思いますが、
Martin D-28と同様で、所有することは、音だけでなくステータスの一つとなっており、
様々な人の羨望や嫉妬、夢が詰まっている為。ただギターを弾くに留まらず、
購入所有するだけでアコギ弾きとしてのステージを一段階上に上げてもらえるギターです。
この文面が大げさなものではないというのは購入した方ならばわかるでしょう。
百聞は一見に如かずということわざのままで、誰かに借りて弾かせてもらうということではなく、
所有することでその効力を発揮するギターです。
もし分からない事があれば、こちらのお店にお問い合わせください。
いつでもお答えいたします。
ずっと憧れのままだった…ずっと眺めているだけだった…
という方はぜひ勇気を出して一度当店にお問い合わせご検討ください。
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