■ V.BACH(ヴィンセント・バック)
現在の金管楽器に於ける指標となるブランドである『Vincent Bach(ヴィンセント・バック)』社。
その歴史はオーストリアからの移民で優れた演奏家でもある『フィンツェント・シュローテンバッハ』氏により、
1918年にニューヨーク州の小さな工房でマウスピース制作を始めることからスタート致しました。
1924年にはトランペット・コルネット生産事業に着手、素晴らしい響き・高い品質は数多の奏者より賞賛され、
ヴァイオリンの名器である『ストラディヴァリウス(Stradivarius)』になぞらえて総評される事となります。
1928年には同州ブロンクスに工場を移転、トロンボーンの製造を開始し金管楽器の一大ブランドとして成長します。
1953年には工場をマウントバーノン、1964年には現工場であるインディアナ州エルクハートに移転を行い、
生産ラインの更なる品質向上・最高峰の楽器作りを心がけ、歴史に名を遺す数々の名器を生み出すことになります。
ヴィンセント氏自身は、1976年に亡くなる2~3年前まで研究者・デザイナーとして現場に立ち続け、
氏の残した数千枚にも及ぶ設計図・飽くなき探求の理念は、近代の金管楽器史に多大な影響を及ぼす事となります。
2006年にヴィンセント氏の没後30年を期に氏の描いた図面や設計図を見直し、製作の全てのプロセスを調べなおしました。
今日に於いても、伝統的な古き良き工法を大切にしながら、常に時代の先を見るイノベーションを追い求め、
世界中のプレイヤーに愛される最高の楽器制作を心掛けております。
■ 42B GL
長きに渡るV.Bachブランドの歴史の中で
最も普及した不動の名作"Stradivarius Series"。
その優れた操作性と豊かで力強い響きは
多くの奏者と聴衆を虜にし続け、
世界で最も広く知れ渡った金管楽器のシリーズともいわれています。
長きに渡る研究・開発の結果、
Stradvariusシリーズは多くの仕様・モデルを展開し、
奏者・時代の好みに寄り添ってきました。
その中で42B GLモデルは
最もスタンダードなデザインがなされています。
遠鳴りとレスポンスのバランスが取れた1枚取り8-1/2インチ、イエローブラスベルが搭載され、
程よい抵抗感を生み出し、奏者の演奏表現を引き出す、Fセクショントラディショナルラップが採用されています。
バランスの取れた演奏性と豊かな響きから
世界各国の至る場面で愛用されています。
■ 仕様
・調子:B♭/F
・シリーズ:Stradivarius 42B Series
・ベル素材:イエローブラス
・アウタースライド素材:イエローブラス
・ベルサイズ:216mm (8-1/2")
・ボアサイズ:13.9mm(太管)
・Fセクション管巻:トラディショナル
・仕上:ラッカー
・製造国:アメリカ
■ 中古コンディション
管体表層については、
使用・経年に伴う傷、ラッカー剥がれ/腐食の他、
ベルフレアを中心に小打痕が見られ、
経年相応の使用感が見られます。
管体内部についても、
使用に伴う状態変化/劣化が見られ、
同様に使用感が見られます。
全体的に使用感・状態劣化が見られるものの、
サウンド・演奏上の問題はありません。
総合的に判断すると、
使用感がありながらも、今後の使用にも十分耐えうるプレイアブルコンディションと言えます。
※各部の傷や使用感については写真に写り難いため、
詳細をご希望の方は事前にお問合せ下さい。
管体洗浄、不良軟物交換、各部調整済みの商品です。
■ 付属品
・純正ハードケース
・(株)黒澤楽器店 保証書
■ スタッフコメント
サウンド・操作性の良さは健在!!
外見のダメージ・変化は目立ちますが、
良好な演奏性を維持しております。
ラッカー剥がれによるアンラッカー化が進んでいますが、
それによって程よい自然な響きが生まれている印象です。
丁寧に扱っていただければ、
今後も長期に渡ってご使用いただけますので、是非!
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