Martin社が“戦前黄金期”と呼ばれる
1930年代後半〜40年代初頭のD-45をモチーフに、
現代の技術と選定眼を融合させて製作した特別なカスタムモデルを入荷。
【担当による音レビュー】
こちらの D-45 CTM “Feat.1940” は、1940年代黄金期のD-45をインスパイアしたモデルらしく、
わずかな力で弾いた際にも煌びやかに広がる音量感が印象的です。
軽く触れるだけで豊かな響きが空間に飛び出し、華やかで格調高いサウンドを体感できます。
フィンガーピッキングでは一音一音の粒立ちが際立ち、
同時にどこか哀愁を帯びた音色が漂います。その響きは、
まるで黄金期のフォークシーンや戦前〜戦後の空気感を呼び起こすかのようで、
弾き手に独特の郷愁をもたらします。
また、トップ材の構成やVTS(ヴィンテージ・トーン・システム)加工が
もたらす奥行きのある響きは、単なる現代的な高級ギターという枠を超え、
Martinの歴史そのものを弾いているような不思議な感覚を与えてくれます。
Vシェイプ・ネックは極端な角張りを避けつつ緩やかなラインを描いており、
ストロークからフィンガースタイルまで幅広い奏法で快適なプレイアビリティを確保しています。
総じて本機は、D-45らしい煌びやかさと華やかさに加え、
歴史を背負ったような深い哀愁感が同居した稀有なサウンドを持っています。
単なるラグジュアリーな外観にとどまらず、演奏するほどに
「黄金期の記憶」に触れるような魅力を放つ一本といえるでしょう。
【モデル概要(歴史的背景とカスタムの意図)】
「CTM D-45 FEAT.1940」は、Martin社が“戦前黄金期”と呼ばれる
1930年代後半〜40年代初頭のD-45をモチーフに、
現代の技術と選定眼を融合させて製作した特別なカスタムモデルです。
1933年に誕生したD-45は、Martinの最高峰ラインとしてわずか91本(戦前製作分)しか存在せず、
その大半が受注生産という極めて稀少なモデルでした。特に1940年前後に製作された個体は、
アディロンダックスプルースとブラジリアンローズウッドの組み合わせによる
圧倒的な音量と煌びやかさ、そしてスタイル45特有の装飾美が
「Martinサウンドの到達点」として語り継がれています。
本機では、その黄金期を彷彿とさせる要素が随所に盛り込まれています。
アディロンダックスプルースVTSトップ:ヴィンテージ・トーン・システムにより、
長年の経年変化を再現。1940年代当時の鳴りに迫る「枯れた倍音感」とレスポンスを意識しています。
リアシフトXブレーシング:黄金期の特徴的な“Rear-shifted”を採用。
低音のふくらみと倍音の広がりが、往年のD-45を思わせる音像を作り出しています。
マダガスカルローズウッド:現代で得られる最高級材をバック&サイドに使用。
かつてのブラジリアンローズに最も近い音響特性を持ち、
深い低音と透明感ある高音を両立しています。
ヘキサゴンインレイ&アバロン装飾:スタイル45の象徴である
精緻なインレイワークを忠実に再現。華美すぎず、クラシカルな気品を意識しています。
1930年代スタイルのVシェイプネック:当時の特徴である、
やや硬派でしっかりしたグリップ感を再現。演奏性と“戦前の手触り”を両立させています。
つまり、この「CTM D-45 FEAT.1940」は、単なる高級カスタムではなく
「戦前のD-45が現代に甦ったら」というテーマのもとに組み上げられたモデルと言えるでしょう。
その思想は、派手さや均整美だけを求めず、「自然な表情とクラシカルな風格」を重視する点にも表れており、
単なる外観再現に留まらず、音の根幹にまで40年代の思想を息づかせています。
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