福岡県久留米市でアコースティックギター、クラシックギターを製作しているブランドといえば「アストリアス」。
1962年代の設立当初から現代まで変わらず職人の手によるハンドメイドギターの製作を貫き続ける姿勢はまさに「名工」そのもの!
当店でも前々から注目していたブランドでありましたが、この度、クロサワ楽器福岡ミーナ天神店にアストリアスの導入を開始致しました!
当店からアストリアスまでは西鉄天神から大牟田線に乗り西鉄久留米駅までわずか約40分!
当然ながら数あるギター工場・工房の中でもダントツに近くにありますね。
その立地を活かさない手はない!という事で早速、私、岡崎、アストリアス工場に訪問して参りました。
アストリアスギターは約15名のクラフトマンからなる一貫手工工場で、一本一本が丹念に手加工され、全ての木材は長いシーズニングを経て厳選された素材のみを使用し、工程に入る前に常時摂氏20度、湿度40%にセットされた保管室で6ヶ月間保管しているそうです。
訪問時に超長期シーズニングしているネック材を発見!平成25年(2013年)からかれこれ12年以上、乾燥のためにストックしているネック材!それだけでよだれが出てきたことは言うまでもありません。
【TRAD OM Reverence S/N 46823】
今回導入致しました10本のうちこちらでご紹介しますのがTRAD SERIESの「TRAD OM Reverence」
新モデルとなる「TRAD Reverence(トラッドリヴァレンス)」は1930年前後に製作されたオリジナルヴィンテージマーティンのOMスタイルをベースとしています。ゴールデンエラと称されるオリジナルヴィンテージマーティンの凄みは歴史が証明済で数多くのルシア達が同様の試みを行ってきました。
ディテイルやサウンド感など、細部に至るまでアストリアスの解釈によるこだわりのアイディアを盛り込んでモデルで、個人的にも注目の機種でありました。
まずは仕様の解説から参りましょう。
TRAD OM の機種名の通り、ボディサイズはOMを採用しております。
その他のE.C.シリーズのボディは一回り小ぶりな00サイズですがこちらはOM(要は000)にロングスケール645.2㎜を備えた機種でございます。トップ材は上質なシトカスプルース単板をブラック&ホワイトロゼット、ヘリンボーントリム、メイプルパーフリングの装飾が彩ります。
サイド&バックはインディアンローズウッド単板のオール単板モデルです。
指板にはエボニー材を採用、エンド部の削り出し加工が行き届いた職人の仕事ぶりを表現しています。インレイはダイヤモンド&スクエア。ナット幅は44.5mmで浅めのVシェイプです。
アコギのネック形状はボディとの接合部に向かうにつれ太くなっていくのがオーソドックスですが、こちらはハイポジションでも厚みの差が少ない為、握りごこちが変わらず弾きやすい印象です。
長年シーズニングされた質のいいマホガニー材を用いているためネック反りしにくいと、自信を持っておりました。
ブリッジはヴィンテージスタイルのロングサドルが採用、ヘッドはインディアンローズウッドです。
ペグはヴィンテージでもよく見られるオープンギアタイプを採用(ゴトー製 SE700-06M-N)されています。
ブレイシングパターンにはアストリアスのレギュラーラインナップでは初となるフォワードシフテッド・スキャロップド・Xブレイシングを採用。
サドル高は経年変化に対応する為にあえて高くセッティングしてあるそうです。
あえて高いサドルを採用する辺りはMartinとの共通点を見出しました。
弦の最適なテンションを得る為に新たに計算されたネック&ヘッドのアングルなど、随所にアストリアスの職人たちの経験と知恵が反映されています。
ボディ全体(ナットなどのパーツ接着を除く)は膠接着を採用している点もオールドファンからしまうちお見逃せない点でございます。
スタンダードよりも硬さが取れ、程よくほぐれて箱鳴りの強調された音色を持っており、ヴィンテージスタイルというテーマに見合うサウンドづくりに成功しています。
音の強弱をつけやすい反応の良い楽器に仕上がっております。
オリジナルヴィンテージの復刻系のアコギは多数ございますが、こうした楽器の場合、いかに木材本来の鳴りを引き出せるかがポイントになります。そういう意味でもTRAD OM Reverenceはこの価格帯でよくぞここまで!と思える1本かと思います。
是非一度、お試しいただきたい1本でございます。
スーパーライトケース付属
以下、メーカーサイト引用
TRAD SERIES
アストリアス渾身の全く新しいヴィンテージスタイル。
1930年前後に製作されたオリジナルヴィンテージのOMとドレッドノートのスタイルをベースとし、細部スペックにアストリアスならではのこだわりのアイディアを盛り込んで製作された新モデル「TRAD Reverence(トラッドリヴァレンス)」。
TRAD OM Reverence
1929~1933年の数年間に製作されたオリジナルヴィンテージマーティンのOMスタイルをベースとし、ブレイシングパターンにはアストリアスのレギュラーラインナップでは初となるフォワードシフテッド・スキャロップド・Xブレイシングを採用。ブリッジ形状、ヴォルート形状などのディテイルはヴィンテージスタイルを踏襲しながらも、幅広のネックでありながら握りこみ易く削り出されたグリップ形状、経年変化に対応する為にあえて高くセッティングされたサドル高、弦の最適なテンションを得る為に新たに計算されたネック&ヘッドのアングルなど、随所にアストリアスの職人たちの経験と知恵が反映されています。
表面板 シトカスプルース単板(ブラック&ホワイトロゼット/ヘリンボーンメイプルパーフリング)
横・裏板 インディアンローズウッド単板
スケール 645.2mm
指板 エボニー(エンド部削り出し/ダイヤモンド&スクエアインレイ)
指板幅 44.5mm(ナット)
ネック マホガニー(ナット裏ダイヤモンドヴォルート)
駒 エボニー(ヴィンテージスタイル)
天神板 インディアンローズウッド(ASTURIASロゴ)
塗装 表面板/ラッカー仕上げ
横・裏板/ウレタン仕上げ
ジョイント 14フレット
糸巻き ゴトー SE700-06M-N
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