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まさに〈000の王冠〉とも言うべき、Martin 000-42。
1918年に誕生して以来、アコースティックギターの歴史のなかで最も象徴的な存在のひとつとして、
その名を刻み続けてきました。特に90年代、エリック・クラプトンが
MTVアンプラグドで奏でた音が再びアコギの時代を呼び戻したことは、
まさにこのモデルの持つ“音の魔法”が世界を動かした証。
【杢目に関して S/N 2894101】
トップ材は、選び抜かれたシトカスプルース。
グレイン（木目）は密で均一、まるで“空へと真っすぐ伸びる光の筋”のように、
整然とした縦ラインが美しく走っています。
その静謐さは、ギターがまだ音を発していない状態でも、
すでに“音楽の余韻”を感じさせる佇まいです。
サイド＆バックに使われたインディアンローズウッドは、
深く、そして品のあるダークブラウンの中に、
赤みと黒みが静かに混ざり合い、まるで“長く眠っていた森の記憶”を思わせる表情。
中央のバックストリップを挟んで、左右対称に走るストレートな木目が際立ち、
まるでギター自体が「楽器であること」を誇らしげに語っているようです。
総じてこの個体は、派手さではなく“均整のとれた気品”に満ちた一本。
美しさとは、静けさの中にあるものだと、静かに教えてくれるような杢目です。
【サウンドに関して S/N 2894101】
この000-42の魅力は、何よりも“高音の芳醇さ”。
煌びやかでありながら、決して刺さらない。
ストロークでは、中音域がまろやかに広がり、
その上に静かにきらめく高音が重なることで、
まるで“空気ごと優しく包み込むような”立体的な響きが生まれます。
指弾きでは、ひとつひとつの音がきめ細やかに立ち上がり、
高音が“澄みきった空気の粒”のように静かに漂う印象。
その透明感は、聴き手の心をそっと撫でるようで、
「こんなにも穏やかに響く高音があるんだ」と感じさせてくれます。
全体として、鋭さや華美ではなく、落ち着きと上品さに満ちた音色。
弾き手の想いをそのままに受け止めて、聴き手の心まで届けてくれる…
そんな“語りかけるような音”を持つ、特別な一本です。
【モデル説明】
まさに〈000の王冠〉とも言うべき、Martin 000-42。
1918年に誕生して以来、アコースティックギターの歴史のなかで最も象徴的な存在のひとつとして、
その名を刻み続けてきました。特に90年代、エリック・クラプトンが
MTVアンプラグドで奏でた音が再びアコギの時代を呼び戻したことは、
まさにこのモデルの持つ“音の魔法”が世界を動かした証。
000サイズの持つ柔らかく繊細な鳴りに、Style 42が誇る贅沢な装飾が重なることで、
このモデルは“音楽を奏でる芸術品”としての側面を持ちます。
トップには厳選されたスプルース、サイドバックには気品あるローズウッドを使用。
煌びやかなスノーフレーク・インレイ、オープンバック・チューナー、
そして縦ロゴというビジュアルの凛々しさは、ただ弾くだけでなく“所有する喜び”をもたらしてくれます。
サウンド面では、スキャロップド・ブレーシングとハイパフォーマンステーパー・ネックによる高次元の演奏性を実現。細かなニュアンスの表現にも敏感で、繊細なタッチが“音楽の詩情”として響きます。
このギターは、ただの一本ではありません。
弾くたびに、自分自身の音楽が深まり、世界が広がる――
000-42とは、そういう“人生の扉を開くギター”です。
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