【OM-42 Standard 2025 モデル紹介】
Martinの歴史の中でも、OM-42は特別な光を放つ存在です。
1918年、000サイズの最高峰として誕生し、時代と共にその美しさと響きは受け継がれてきました。
特に1990年代、エリック・クラプトンがMTVアンプラグドで000サイズを使用したことで、
このフォーマットが再び注目を集め、息を吹き返したことはあまりにも有名です。
この「Standard Series」は“ノーマル”という言葉では語り尽くせません。
ヴィンテージの美学と現代の洗練が融合した仕様は、まさに“現代に蘇る名器”。
トップ材には、目の細かいシトカスプルースを使用し、
サイド&バックにはクセの少ないストレートなローズウッドを採用。
まるで木が自身の役割を理解し、音楽の器となることを誇りにしているような表情です。
ルックスは40番台ならではのスノーフレークスインレイや、エイジングトナー仕上げ、
オープンバックチューナーなど、上品で優雅な意匠が随所に散りばめられています。
サウンド面でも、スキャロップドXブレーシングが生み出すナチュラルな鳴りに加え、
ハイパフォーマンステーパーネックによる快適な演奏性が、繊細な表現を可能にします。
また、OMサイズでありながら弦長はドレッドノートと同じ645mm。
そのため、軽やかに指で弾いても豊かな響きが得られ、
オープンチューニングやクラシック調のプレイにも美しく応えます。
【杢目に関して S/N 2921182】
このOM-42は、その外観ひとつとっても、「高貴」という言葉をそのまま具現化したような個体です。
トップ材には、選び抜かれたシトカスプルースが使われており、
その木目はまるで、真っすぐに空を見上げる並木道のように、凛と整っています。
細かく密度のあるグレインは、光の角度によって淡く表情を変え、
“鳴る前から、すでに鳴いているような”気配を感じさせます。
サイド&バックのインディアンローズウッドは、深い茶褐色に引き締まったストレートグレインが印象的で、
左右対称に整った木目はまるで、木が長い歳月をかけて編み上げた「記憶の織物」のよう。
バックストリップがその中心に凛と走ることで、自然の意志とクラフトの精度が静かに交錯しています。
この個体は、決して派手ではありません。
けれど、その“抑制された美”の中に、職人の審美眼と材の品格が確かに宿っています。
それは、OM-42という品番が本来持つべき「静謐な威厳」を、言葉ではなく杢目で語っているのです。
【サウンドに関して S/N 2921182】
このOM-42は、Martinの中でも特に“澄み渡るような音色”が魅力の個体です。
ストロークでは、力強さを前に出すというより、
穏やかで繊細な響きが広がる設計。
中高音域に透明感があり、コードを鳴らした際にも音の重なりがにごらず、
ひとつひとつの音が自然に混ざり合い、上品な残響を残します。
指弾きでは、低音が抑えめに設計されている分、
高音〜中音域の伸びやかさと繊細なタッチへの追従性が際立ちます。
音の余韻が長く、静けさの中に“響きの粒子”が漂うような美しさが感じられ、
クラシカルなニュアンスや、表情豊かなバラードにも非常に向いています。
総じて、「音が語るギター」という表現がぴったりな一本。
テクニックよりも感情を大切にするプレイヤーにこそ、
この個体の真価がしっかりと伝わるはずです。
【2025年新仕様の主な変更点】
2025年モデルのOM-42には、Martin社の伝統と革新が融合した
“ヴィンテージモダン”な改良が加えられました。なかでも注目すべきは、
ゴールデンエラ・ブレーシング(Golden Era Top Bracing)の採用です。
これは、1930年代の黄金期に使われていたブレーシング構造を現代に再現したもので、
・音の立ち上がりが早く、
・低音は深く、
・中高音はしなやかに広がる、
“生きたヴィンテージトーン”を響かせてくれます。
さらに演奏性の向上として、ナットの傾斜(Nut on angle transition)が調整され、
弦の流れがよりスムーズに。これにより、サステインと響きの一体感が増し、
より自然な弾き心地を実現しています。
また、指板(Fingerboard)には軽く面取りされた“コンフォートエッジ”が加わり、
長時間の演奏でも手が疲れにくい設計へ。繊細なタッチにも敏感に応える、
快適なフィーリングを生み出しています
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