マルセリーノ・ロペス Marcelino Lopez アグアドモデル 2008年製 が入荷しました！
1932年マドリードで生まれたマルセリーノ・ロペス（1932-2018）は、14歳のときに家具職人として働き始め、ギターをフランシスコ・タレガの高弟、ダニエル・フォルテアについて学び、コンサートにも出演するほどの腕前になりました。
1949年にはプロのギター製作家となり、自分が手にしたサントス・エルナンデスのギターを手本にして製作がはじまりました。古楽器を好み、数々の銘器も復元しています。
1972年から1974年にかけてマドリードの名工エルナンデス・イ・アグアドの工房に依頼されてギターを製作したこともあります。
この2008年製アグアドモデルは、裏板に割れ修理歴がありますが、国内のギター製作家のところで丁寧な修復が施され、外観から修理跡はほぼ判別がつきません。内部を除くと裏側からパッチ当てがされております。
１弦のブリッジ下の弦飛びキズのほか、小さい演奏キズがわずかにあるものの、全体的にはとても綺麗な状態を維持しています。
糸巻はGOTOHに交換されています。
ヘッドはもちろん、アグアドと同様に彫刻の施されたヘッドデザインです。
アグアドの作風を受け継いだ名工の手によるアグアドモデル、そのサウンドは繊細さと美しさを極めており、柔らかく伸びやかな優しい音色に癒されます。
楽器そのものの張りも柔らかく、弦高もかなり低めに調整されております。押弦も柔らかく楽に押さえられることに加えて、音色も優しく長時間の演奏でも疲れにくいと思います。
ボディの厚みもやや薄めでかかえやすく、楽器を手に取っただけでその美しく上品なたたずまいに感銘を受けます。
派手な鳴り方の楽器ではございませんが、これまでに見てきたマルセリーノ・ロペスの楽器の中では音量も豊かにあり、それでいて当然のように繊細さを極めたデリケートで美しい音色を持っています。慈しむように美しい音楽を奏でるのに最適の楽器です。さらに、サステインも豊かにありますので、演奏上に当たっての欠点がほとんど無い楽器という印象を受けました。
年式 Year ： 2008年製
表板 Top : 松 Spruce
横裏板 Side&Back : 中南米ローズウッド CSA Rosewood
弦長 Scale : 650mm
ナット幅 Nut Wide : 52.0mm
弦幅 Strings Wide : 42.5mm
ハードケース付属
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