2000年代の前半から半ば辺りにかけて、数百本程度生産されたと思われる カスタムショップ製 OPB 。コンター付きアッシュ・ボディで 2カラー・サンバーストという「実機で本当にそんな個体があったのか？」という激レア仕様のリイシューになっています。見た感じの「収まり具合」は素晴らしく非常にしっくりくるので、設計者の意図はとてもよく理解出来るところです。
本機はもともと NOS 筐体ですが、約20年の年月を経て、いい感じに「ヴィンテージ化」していて、トップコートには全体的に軽いウェザーチェックが入り、エルボーコンター等、部分的に塗装剥がれもみられます。これはラッカー塗装の宿命でもありますので、仕方ありません。総じてクロゼット・クラッシックくらいの見た目になっています。
電装には結構手が入っていて、オリジナルのPU とトーンの効きをなめらかにする為のコンデンサと抵抗を取り去っています。代わりに搭載されたのが K&T のハンドワイヤードの PU です。型番はおそらく K&T P-52 だと思われます。3弦のポールピースを叩いたカスタム仕様が知られているようですが、本機のはオリジナルどおりやや飛び出しています。このPU との相性が良いようで、本機はかなり野太いサウンドが特徴となっています。取り去られたオリジナルのPU とコンデンサ、抵抗は付属しますが、PU をみると、ポールピースが完全にフラットになっており、「あゝやはり本家が一番こだわりが薄いなぁ」となりました。正直よくある話です。
という訳で本機はオリジナルのPU に戻すことなく、このままでの販売となります。極太のワンピース・ネックと比較的軽量なボディ、K&T PU と見どころの多い楽器に仕上がっており、オススメです。
また、7/9 現在、当店には 1957年製のオリジナルの OPB を在庫しておりますので、「超ハイレベルな弾き比べ」が出来る環境にあります。連日酷暑に近い今日この頃ですが、ご来店いただけますと幸いです！
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